こんばんは、きなこです。

「……暗くなるの、早くなったね」

夕方、部屋でゲームをしていて、ふと窓の外を見ました。

少し前まで明るかった気がするのに、外はもう薄暗くなっています。

窓の向こうより、ゲームの画面の方が明るいくらい。

そら

もう10月だからね。

きなこ

そうなんだけど。こんなに早かったっけ。

そら

少しずつ早くなってるんじゃない?

きなこ

少しずつだと、分かりにくい。

そう言って、また画面に目を戻しました。

手元のコントローラーは、その間もずっと持ったままです。

10月の夕暮れは、ゲームの途中に

夏は、同じくらいの時間でも、まだ外が明るかった気がします。

もう夕方だと思って窓を見ても、昼間の続きみたいで。

まだ時間があるような気分になっていました。

今日は、窓の外がちゃんと夕方の色になっていました。

……さっきまで、もう少し明るかったと思うんだけど。

きなこ

一日が短くなった感じがする。

そら

時間は同じだけあるよ。

きなこ

分かってる。感じの話。

そら

うん。

きなこ

明るいと、まだ遊べる気がする。

そら

暗くても遊んでるでしょ。

きなこ

それも、そう。

画面の中では、季節に関係なくゲームが続いています。

外が暗くなったからといって、急にやめるわけでもありません。

でも、一度気づくと、窓の方が少し気になります。

画面を見て、合間に外を見て。

そのたびに、部屋の中の明るさも変わっていました。

秋って、気づいたら進んでる

きなこ

秋って、気づいたら進んでるよね。

そら

きなこが気づくのが遅いだけじゃない?

きなこ

それはある。

そら

ずっと画面を見てたし。

きなこ

今、窓も見たよ。

そら

うん。今ね。

もう少し早く気づいていたら、明るいうちの空も見られたのかもしれません。

でも、今日は薄暗くなってから気づいたので。

そのまま、夕方の窓を少しだけ眺めました。

そらちゃんも窓の方を見て、それから部屋を見回しました。

そら

電気つけるね。

きなこ

うん。

照明がつくと、部屋がぱっと明るくなりました。

私は一瞬だけ目を細めました。

明かりがついて、一瞬だけ目を細めるきなこ。手元には、ゲームの途中のピンクのコントローラー。
明かりがついて、一瞬だけ目を細めるきなこ。手元には、ゲームの途中のピンクのコントローラー。

……思ったより、暗いところで遊んでいたみたいです。

きなこ

まぶしい。

そら

すぐ慣れるよ。

きなこ

……慣れた。

そら

早いね。

また画面へ目を戻して、ゲームを続けました。

明かりをつけたら、いつもの部屋

照明がつくと、いつもの部屋です。

コントローラーを持っている私と、そばにいるそらちゃん。

ゲームの続きも、さっきのまま。

ただ、窓の外だけは、もう少し暗くなっていました。

季節が変わったからといって、何か特別なことをするわけではありません。

今日もゲームをして、そらちゃんと少し話して。

部屋が暗くなったら、明かりをつけました。

いつもの部屋の窓から見える景色は、少しずつ変わっています。

今日、それに気づいたのは、ゲームの途中でした。