こんばんは、きなこです。

夜、そらちゃんとコンビニへ行くことになりました。

遠くまで出かけるわけではありません。

ちょっと歩いて、飲み物を買って、帰ってくるだけ。

そう思って、私はいつもの服のまま玄関へ向かいました。

コンビニまでだから、大丈夫

そら

上着、もう一枚持っていかないの?

きなこ

コンビニまでだから大丈夫。

そら

外、思ったより寒いよ。

きなこ

すぐ帰ってくるし。

ピンクのパーカーは着ています。

部屋の中では、これでちょうどよかったので。

でも、玄関を出ると、腕のあたりにひんやりした空気が触れました。

きなこ

……ちょっと寒いね。

そら

だから言ったのに。

きなこ

玄関では大丈夫だった。

そら

玄関から先もあるからね。

きなこ

そこを少し忘れてた。

秋の夜道は、思っていたよりひんやり

歩きながら、両腕を軽く抱えました。

そらちゃんは隣を、いつも通りの顔で歩いています。

遠くにコンビニの明かりが見えて、そこまでの道が少し長く感じました。

思っていたよりひんやりした秋の夜道。遠くのコンビニの明かりを目指して、二人で歩きます。
思っていたよりひんやりした秋の夜道。遠くのコンビニの明かりを目指して、二人で歩きます。
そら

次は上着、着てこようね。

きなこ

今日の私にも教えてあげたい。

そら

教えたよ。

きなこ

そうだった。

風が吹くと、また少し肩が縮まります。

「ちょっとだけ」の外出でも、外の空気はちゃんと秋でした。

寒くても、コーラは別

お店に入ると、ほっとしました。

それでも、飲み物の棚で私が手を伸ばしたのは、冷たいコーラです。

そら

冷たいのでいいの?

きなこ

コーラはこれがいい。

そら

さっき、寒いって言ってたけど。

きなこ

それとこれは、ちょっと別。

そらちゃんは、少しだけ私を見てから、棚へ目を戻しました。

買い物を済ませて、また夜道へ。

帰りも空気はひんやりしていましたが、今度は分かっているので、さっきほど驚きません。

家の明かりが見えると、少しほっとしました。

買ってきたコーラを置いて、玄関に掛かっている上着を見ました。

次はちゃんと着ていこうと思います。

コンビニまで、ちょっとだけ。

その「ちょっと」にも、秋の夜がありました。